Column 家づくりコラム
沖縄の注文住宅はローコストで建てられるのか?コスパよくマイホームを持つ方法
沖縄の注文住宅はローコストで建てられるのか?コスパよくマイホームを持つ方法
2025.09.16
沖縄は、国内屈指の観光地で毎年多くの観光客が足を運びます。また、リモートワークの増加やライフスタイルの変化によって都市から沖縄への移住者も増えています。
今回は、沖縄へ移住してくる人へ向けて、ローコストで注文住宅を建てることはできるのか解説。
近年、注目を集めているローコスト住宅でどのような住宅を建てることができるのか詳しく紹介していきたいと思います。
クレバリーホームでは、沖縄の災害や気候に強い家づくりをしています。また、移住コンシェルジュが常駐しているので、初めての移住も安心です。沖縄の注文住宅にお困りであれば、ぜひお気軽にお問い合わせください。
沖縄の注文住宅におけるローコスト住宅とは?

ローコスト住宅はその名の通り、一般的な注文住宅よりも価格を抑えて建てられる住宅のことをいいます。具体的な数字だと、1,000万円台で建築できる住宅です。
実際、フルオーダーの注文住宅を1,000万円では建てられません。ほぼ規格化された内装、外装、間取りの住宅であれば1,000万円台でもマイホームを建てられます。
ハウスメーカーもローコスト住宅を求める人向けに、少ない予算しか持っていない層をターゲットにした住宅プランを提供しています。
【ローコスト】1,000万円台で沖縄に注文住宅を建てるデメリット

予算が少なくてもマイホームを手に入れられるローコスト住宅ですが、どのようなデメリットがあるのでしょうか。
- 超ローコスト住宅になってしまう
- シンプルなデザインになってしまう
- 沖縄での生活が厳しくなってしまう
- 総費用は1,000万円以上かかってしまう
デメリットを知ることで、本当にローコスト住宅を選んでしまうのか、検討していただければと思います。
超ローコスト住宅になってしまう
沖縄県で注文住宅を建てようとすると、坪単価(畳2枚分の広さあたりにかかる建築費)で木造住宅は60万円〜80万円、鉄筋コンクリート造で100万円〜120万円かかります。
坪単価だけで1,000万円で何坪の注文住宅が建てられるか考えると、1坪60万円で計算する場合に約16坪の注文住宅を建てられます。
16坪は決して狭くなく、1LDK〜2LDKの住宅くらいの広さです。
しかし、坪単価だけで住宅を建てられないので、実際はかなり小さな住宅になってしまいます。
シンプルなデザインになってしまう
少ない予算のローコスト住宅では、複雑な設計をしてしまうと予算オーバーになってしまうため、シンプルなデザインになることが多いです。
また、予算を抑えようとすると、規格化されたプランを選択せざるを得ないため、変わり映えのないデザインのマイホームになってしまいます。
シンプルなデザインでも、マイホームを持ちたい方であれば問題はないです。しかし、デザインにこだわってみたい方や、マイホームへの強いこだわりがある方は安易にローコスト住宅を建てないように注意しましょう。
沖縄での生活が厳しくなってしまう
ローコスト住宅は、少ない予算でマイホームを手に入れられる分、住宅機能、デザイン、住宅の大きさなどを諦めなければなりません。
年間を通して平均気温と湿度が高い沖縄では、住宅内を快適な空間にしなければ夏を超えることは難しいです。
予算である1,000万円台に収めようとして、断熱材を抜いたり、十分な換気機能を持たせない住宅を建ててしまうと、住み心地が悪い住宅が建築されてしまいます。
特に断熱材は抜いてはいけない材料で、抜いてしまうと夏は蒸し暑く、冬は凍える寒さを感じる住宅になってしまいます。
沖縄で快適な生活を送るためにも、ローコスト住宅を検討する時には、これらの要素にしっかりと着目しましょう。
総費用は1,000万円以上かかってしまう
注文住宅は新たに住宅を建てることです。新しく住宅を建てるには、土地が必要です。つまり、建物を建築する建築費用とは別に、土地代も予算に組み込むことになります。
1,000万円で家だけを建てることは可能です。しかし、土地代の予算を組み込むことで1,000万円を超えてしまい、予算オーバーになってしまうでしょう。
すでに沖縄に土地を持っているのであれば話は別ですが、注文住宅をローコストで建てようと思ったら、土地代も予算として計算するようにしてください。
沖縄で1,000万円台のローコスト住宅を建てるのは、現実的に難しいです。費用よりも質を重視した住宅を建てた方が、快適に過ごせます。
沖縄の注文住宅に取り入れたい要素

沖縄で1,000万円台でローコスト住宅を建てることは可能ですが、快適な住宅にするためには、以下の5つの対策が必須になってきます。
もちろん、少ない予算でマイホームを手に入れられるのは魅力的ですが、日々の生活に多くのストレスを感じてしまうことになります。
- 台風対策
- シロアリ対策
- 室内環境対策
- 結露対策
- 塩害対策
台風対策
沖縄に住むのであれば、台風への対策は十分に行うようにしましょう。
沖縄は台風の発生が多く、台風が上陸、通過する回数がとても多いです。毎年発生するので、ローコスト住宅では台風から身を守ることができません。
ローコスト住宅であっても、日本の建築基準法で定められている安全基準は満たしています。最低基準であっても台風に耐えられる構造なので、法律上は問題ないです。
しかし、台風は暖かい海水によって勢力を増すため沖縄は強い勢力を持った台風の直撃を免れられません。
せっかく購入したマイホームで生涯住み続けたいのであれば、台風に強い住宅にするべきです。
シロアリ対策
台風の他にも脅威は存在します。沖縄で住み続けるためには、シロアリへの十分な対策が必要です。沖縄の高温多湿な気候は、シロアリにとって最適な環境であり、木材を好んで食べてしまいます。
中でも、日本本土のヤマトシロアリよりも強力なイエシロアリは沖縄で多くの被害をもたらしています。
食欲が旺盛で、木材だけではなくコンクリートや断熱材まで食べてしまうからです。さらに、イエシロアリは集団行動するため一匹見つけてしまったら、急激に被害が広がっていくでしょう。
シロアリ対策をしていないローコスト住宅はひとたまりもないので、住宅を建てる前に確認しておきましょう。
室内環境対策
高温多湿な環境下を室内環境が不十分なローコスト住宅で、生活し続けることは難しいでしょう。沖縄県庁によると、沖縄の年間平均気温は約23度です。気象庁によると、東京では約17度なので、かなり高いことが確認できます。
夏場は約30度を超える日が多くあり、環境が整っていない住宅内はサウナのように暑くなってしまいます。
また、湿度も高いことで有名な沖縄ですが、梅雨の時期は雨が降っていなくても90%以上の湿度になることがあり、住宅の換気が特に重要になってきます。
高温多湿な気候によるカビの発生にも気を遣わなければならないため、室内環境には十分な対策を講じましょう。
結露対策
高温多湿な気候の沖縄では、結露の対策も必須項目です。氷点下になることはないですが、高い湿度によって結露が発生してしまいます。
結露は、湿った空気が冷たいものに触れて水滴に変わる現象なので、湿度が高ければ夏場でも冬場でも発生しうる現象です。
夏場であれば、室内を冷房を使って涼しくすると外気の湿った空気が、壁や窓に結露が発生します。冬場は、暖房を使用すると大きな温度差が生じて、同じく結露が発生してしまいます。
室内の断熱性能を向上させて、適切な換気、除湿を行うことが大切で、断熱性能を向上させるには、それなりの費用がかかることも覚えておきましょう。
塩害対策
沖縄は四方が海で囲まれているため、塩害の被害を受けてしまいます。塩害とは、塩分が建物や植物、金属製品などに付着し、劣化や被害を引き起こす現象です。
海からの潮風や、台風によって巻き上げられた海水が運ばれてくるので、内陸部に住んでいても回避するのは難しいでしょう。
回避できないものなので、住宅の塩害への耐性を高めることが重要になります。
住宅の外壁や屋根、窓のサッシなどが塩害の被害にあってしまうので、防錆塗料を施したり、樹脂製のサッシやフッ素加工の施しが有効です。
長くマイホームに住むためには、お金を惜しまずに住宅にさまざまな対策を講じることが必要だと理解しておきましょう。
沖縄の注文住宅では質と費用どちらを優先するべき?

都市部や災害の被害を滅多に受けない地域でマイホームを持ちたいなら、費用を優先しても大きな問題に直面しないでしょう。
しかし、沖縄であればさまざまな自然災害に見舞われてしまうので質を優先するのを強くおすすめします。費用を優先して、質を疎かにすると住宅の寿命は数年と持ちません。
ローコスト住宅は、とても魅力的な金額でマイホームが手に入れられますが、一度冷静に考えましょう。
長くマイホームに住み続けるためにも、質を第一にした住宅を選びましょう。
移住支援金制度について

沖縄県が提供している移住支援金制度は、東京圏から沖縄県の特定の市町村(令和7年度は伊江村、国頭村、本部町)に移り住む人を応援する制度です。
これは、東京23区に住んでいるか通勤している人が、沖縄で条件に合う仕事に就いたり、自分で会社を始めたりするともらえるお金のことです。
もらえる金額は、一人暮らしなら60万円、家族となら100万円で、18歳未満の子どもがいる場合は、一人につき最大100万円が追加でもらえます。
この制度を利用するには、いくつかの条件を満たす必要がありますが、将来的に沖縄で暮らしたい中学生やその家族にとって、経済的な助けになる制度です。移住支援金をもっと知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
【東京圏から移住をお考えの皆様へ】移住支援金制度のご案内
まとめ|注文住宅を建てるならクレバリーホームがおすすめ

今回は、近年話題になっているローコスト住宅を沖縄で建てることはできるのかご紹介しました。ローコスト住宅を選んでしまったことによる問題を理解していただけたと思います。
しかし、1,000万円台では難しいですが、2,000万円台まで予算を増やせば沖縄でも長く暮らしていけるマイホームを手に入れられるかもしれません。
沖縄に家を建てる時は、ぜひ今回の記事を参考にしていただき、ローコストで仕上げるか、良質な住宅にするか検討していただければと思います。
クレバリーホームでは、沖縄の災害や気候に強い家づくりをしています。台風やシロアリなどに強い住宅を建てたいのであれば、ぜひ一度ご相談いただければと思います。