Column 家づくりコラム

【沖縄編】「風通しの良い家」とは?間取りのポイントと後悔しないための注意点
【沖縄編】「風通しの良い家」とは?間取りのポイントと後悔しないための注意点
2025.07.27
高温多湿な気候で有名な沖縄では、家の風通しをよくする工夫が数多く凝らされています。今回は、沖縄で実践されている家の風通しをよくする方法を解説します。
また、風通しのよい家を建てるにあたっての注意点も紹介しているので、参考にしてください。
クレバリーホームでは、沖縄で被害が多い台風や地震、シロアリなどに強い木造住宅づくりをしております。もし、沖縄へ移住を検討している方がいましたら「移住コンシェルジュ」が常駐しているので、ぜひご相談ください。
目次
家の風通しを良くする方法とは?

家の風通しをよくする方法には、さまざまなものがあります。
- 風の動線を確保
- 風が吹いてくる方向の確認
- 換気扇やサーキュレーターの活用
今回紹介する3つの方法の中には、家電を使う方法と使わない方法があります。家電を使わない方法を実践できれば省エネと電気代の削減につながります。
風の動線を確保
風通しをよくするためには、家の中を風がスムーズに通る必要があります。スムーズに通るためには、障害物を無くすことと、直線であることが重要です。
スムーズな動線づくりのために、風の通り道を決めましょう。まずは風を通したい場所の選定をしたら、その場所を経由する直線上の窓を2つ探します。窓が見つかったら、風の通り道が決まります。
次は、2つの窓の直線上を遮る障害物の確認です。障害物があると風の通り道が遮られるので、効率よく風が流れていきません。動かせるものであれば邪魔にならない場所に移動させましょう。また、風の通り道にあるドアなどはなるべく全開にしてください。
風が吹いてくる方向の確認
地域差や標高などの土地の条件にもよりますが、自然風は南から北へと吹きます。冬は北から風が吹きますが、それ以外の季節は南から風が吹いてきます。
家を設計する業務に従事している方やこれから家を建てたいと思っている方は、この風の流れを頭に入れておきましょう。
家を建てたいと思う方は、設計段階で南と北に窓を設けるような設計にして、自然風をマイホームに取り込んであげてください。
換気扇やサーキュレーターの活用
換気扇やサーキュレーターなどの家電を使う方法もおすすめです。
しかし、換気扇を使用する時には注意が必要です。換気扇を使用するときは、1箇所以上窓を開けるようにしましょう。換気扇単体で使用すると、抜けた空気を補おうと家の隙間などから風が入ってこようとします。
抜けていく空気と入ってくる空気のバランスが極端に悪いため、十分な換気が行えません。
また、サーキュレーターの向きにも注意すると、換気性能が向上します。サーキュレーターは直線上に風を送る仕組みで、風の流れに合わせた角度に設置するとよいでしょう。
沖縄における風通しの良い家の工夫4選【間取りのポイント】

沖縄には高温多湿な気候でも、家の中で快適に過ごすための工夫が多くあります。
- 吹き抜けを中心とした間取りにする
- 南からの風を室内に迎え入れる
- 花ブロックやルーバーで風だけ迎え入れる
- 照り返しの少ない樹木を植栽している
本土ではみられない工夫も存在し、外観を見るだけでも涼しげな印象を抱けるでしょう。
吹き抜けを中心とした間取りにする
沖縄では、吹き抜けを住宅に多く採用しています。隣家へのプライバシー上、窓を設置できない間取りでも、吹き抜けを中心とした間取りにすれば、自然風が家の中を吹き抜けてくれます。
温かい空気が上昇する仕組みを利用し、床下や軒下からの涼しい風が上昇気流に乗って、家を吹き抜けるメカニズムです。
吹き抜けに向けて空気を流す間取りにすれば、家の隅々まで空気が循環する仕組みを作り上げることが可能です。
南からの風を室内に迎え入れる
一般的に、春から秋にかけて南から北に風が吹いています。この南からの風をいかに効率よく家に迎え入れるかによって、風通しのよさが変わってきます。
南からの風を家に迎え入れるためには、南側の遮蔽物をなくし、大開口を設けることがポイントです。おすすめは、南側に庭を作ることです。
所有している土地いっぱいに家を建てるのも、生活上は快適かもしれません。しかし、隣家とのスペースが狭いと、南からの風が家に入ってこられません。
家をL字にして、空いた空間を庭にしたり、中庭を作ったりするのも効果的なので、検討してみてはいかがでしょうか。
花ブロックやルーバーで風だけ迎え入れる
沖縄の夏は想像以上の暑さになります。特に、夏場の日射は厳しいです。この暑さの元となる日射をどのように防ぐかが、快適に夏を過ごす秘訣です。
沖縄では、花の形のブロックやルーバーを設置して日差しを遮っています。
これらを設置すれば、日射が家の中に入ってくるのを防ぎ、風だけを家に取り入れることができます。また、花ブロックの空隙部分の面積を小さくすれば、より日射の侵入率は低下します。
設置する時には、日射がどの方向から入ってくるか確認して設置するのが重要です。日射の方向は、実際に現地に行ってからでないと正確な方向が分かりません。
これから沖縄に家を建てようと考えている方は、現地で日射の方向を確認しておくと安心です。
照り返しの少ない樹木を植栽している
沖縄では、直射日光のみならず照り返しの日光にも注意しなければなりません。家の周囲に照り返しの強い素材があると、サウナのような蒸し暑さを感じてしまいます。
蒸し暑くなるのを防ぐために、照り返しの少ない素材を家の周りに配置すれば、緩和されます。おすすめは、家の周りに樹木を植栽することです。
樹木は、根から吸い上げた水分を葉の表面から放出する蒸散を行っています。この水分が水蒸気に変わる時、周囲の熱を奪う気化熱現象が起きます。
この気化熱が照り返しを軽減することにより、涼しい風が家に入り込んでくるのです。
風通しの良い家における後悔しないための注意点3選

これまで風通しがよくなる方法や工夫を紹介してきました。しかし、風通しを求めるばかりでその他の要素が疎かになってしまうと、快適に生活ができなくなってしまいます。
- 断熱材を必ず入れる
- プライバシー対策を徹底する
- 換気は網戸を通して行う
ここでは、これから風通しのよい家を建てる方が後悔しないように、抑えておくべき注意点を紹介します。
断熱材を必ず入れる
風通しのよい家にするには、風を取り込むために家に窓や空間を作ることが大切です。窓を設置するだけなら問題ありませんが、少しでも多く風を取り込むために、断熱材を抜かないように注意してください。
断熱材を抜くと、家の気密性がなくなるので風の出入りがよくなります。しかし、気密性が低下しては、長期的にみても家が快適な空間ではなくなってしまいます。
断熱材を入れていない家は、外部の熱が家の中に伝わりやすくなっています。外部の影響を直に受けてしまうため、家の中なのに外にいるのと変わらない気温を感じてしまうでしょう。
プライバシー対策を徹底する
風通しをよくするために庭の設置などの工夫を紹介しましたが、隣家に大々的に空間を作ってしまうと、プライバシーが気になります。
また、あらゆる方向から風を取り込もうとして遮蔽物をすべてなくしてしまうのは、防犯性能を大幅に下げてしまいます。
プライベートの空間を確保するためには、視線を遮るものが必要ですが、風通しを損なってはならないので、紹介した花ブロックやルーバーなども検討してみましょう。
ルーバーは、近代よく使われている設備で、おしゃれな景観なのでおすすめです。
換気は網戸を通して行う
風通しがよくなることで引き起こされる影響は、塩分や花粉、黄砂の飛来です。本土に比べると、スギやヒノキが少ないため花粉の被害は少ないですが、塩分や黄砂はよく飛来してきます。
沖縄は、周囲を海が囲っているため海水を巻き上げて沖縄全体に降りかかります。
具体的には、目のかゆみや鼻炎などのアレルギー反応を引き起こします。このような被害を家に持ち込まないためにも、網戸を通して風を取り入れるようにしましょう。
まとめ|沖縄で風通しの良い家を建てるならクレバリーホームがおすすめ

今回は、沖縄で風通しの良い家に住むメリットを紹介しました。
沖縄では、古くから風通しのよい家にする工夫が施されており、近年でも受け継がれている工夫がありました。また、風通しだけを考えて設計してしまうと後悔するので、注意点も覚えておきましょう。
クレバリーホームでは、台風、シロアリ、塩害などの被害に対して強い家づくりをしています。また、1センチメートルピッチの緻密な設計をしているので、敷地をフル活用した戸建てを建築できます。
沖縄に移住を考えている方には、弊社常駐の「移住コンシェルジュ」がサポートしますので、お気軽にご相談ください。